古代アメリカ学会第4回西日本部会研究懇談会のお知らせ

第4回西日本部会研究懇談会を以下の要領で開催します。ふるってご参加下さい。また非会員の方も参加できますので、関心のお持ちの方にはぜひお声をおかけ下さい。参加の事前登録は必要ありません。

〔研究懇談会概要〕
 今回の研究懇談会では「次世代研究者によるマヤ研究」と題して、お二人の大学院生に発表していただきます。両者ともいわゆるマヤ地域に焦点をあて、一方は交易研究、もう一方は文化遺産マネジメントの報告をおこないます。本会の目的の一つに若手研究者の養成があります。是非この機会にふるってご参加いただき、有意義な会としましょう。
発表1「マヤ地域における「パトリ」の文化資源化」
【発表者】五木田まきは(金沢大学大学院博士課程)
【コメンテーター】南 博史(京都外国語大学教授)・馬瀬智光(京都市文化市民局文化財保護課係長)
【概要】
「パトリ」はメソアメリカのゲームの一種であり、古代の建造物にも古代のパトリのボードを示したものと考えられているグラフィティが残っている。こうしたパトリグラフィティは、テオティワカンやアステカ同様に、マヤ地域のほぼ全域から出土している。こうした考古学資料に加え、植民地時代前後のエスノヒストリーの記述や現代マヤ民族の民族調査にも、パトリと呼ばれる図像や類似の慣習が記されている。このように広域・長期にわたり資料が存在するが、パトリ研究は初期段階に留まっている。そのため、近年重視されている保存と活用の視点を持った研究はなく、パトリの保存状況に関する報告もない。また、先行研究に含まれていない新たな出土例も報告されている。本発表では、マヤ地域のパトリグラフィティを資料とし、パトリの保存と活用の現状と課題を分析し、文化資源としてのパトリの重要性及び活用可能性、そして活用のあり方を考察する。

発表2「マヤ地域南東部における黒曜石交易 -蛍光X線分析による原産地推定-」
【発表者】福井理恵(金沢大学大学院博士課程)
【コメンテーター】松本雄一(山形大学准教授)
【概要】
 本報告は、金沢大学において行われている蛍光X線分析装置を使用した黒曜石の原産地推定と古典期のマヤ地域における黒曜石製石器の交易に関する共同研究の一部である。
 古典期のマヤ地域南東部では、肉眼による原産地推定結果に基づき、グアテマラのイシュテペケ産黒曜石を統御する大都市コパンとその周辺部への交易ネットワークとして黒曜石交易が論じられてきた。これに対して本研究では、コパン影響下の一地域であるラ・エントラーダとその周辺の主要遺跡出土の黒曜石に関して、蛍光X線分析法で原産地推定を行う。従来の理化学分析では分析点数の少なさが欠点となっていたが、本研究では統計的に有意な分析点数の確保に努めている。
 ここでは原産地推定に先立って行ったグアテマラおよびホンジュラスの黒曜石原産地踏査の結果、そして理化学分析結果から、原産地別の黒曜石製石器の出土比率を報告し、当該地域の黒曜石交易について再考すべき側面を提示する。

〔日時〕 2015年6月27日(土)
・開会あいさつ 13:00
・発表1 13:05〜14:05
・コメントおよび質疑応答45分
・小休憩(15分)
・発表2 15:05〜16:05
・コメントおよび質疑応答45分(16:50終了予定)

〔会場〕:京都文化博物館別館(旧日本銀行京都支店)2階講義室
http://www.bunpaku.or.jp/info/access/
・別館の入口は三条通沿いです。本館入口(高倉通)と異なりますので、ご注意ください。

〔連絡先〕:
・西日本部会幹事・村野正景(京都文化博物館)m-murano*bunpaku.or.jp
・古代アメリカ学会事務局jssaa*sa.rwx.jp
(上記アドレスの*を@に換えて下さい)